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映画「奇跡」を見ました。坂口安吾「不良少年とキリスト」と少し似てる? このエントリーをはてなブックマークに追加
2011-12-17 Sat 23:58
昨日、是枝監督の「奇跡」を見ました。

良い意味で、小さな作品。是枝監督っぽい、と言えばぽいですね。




まぁネタばれすると思うので↓をどうぞ。あ、でも、ネタバレ先に知ってるほうが、おもしろく作品を見れる、という実験結果があるらしいので、映画見てなくても、読んでみるといいかもよ?

この映画は、子どもと大人の対比がおもしろいですよね。

主人公の家族の、お父さん(オダギリジョー)とお母さん(大塚寧々)のふがいなさ頼りなさと、二人のこども(まえだまえだ)の、直感で家庭の問題を突き止めてる感じ。

他も、大人たちってみんななんかダメじゃないですか。

その一方で、子どもたちは、少し迷いながらも自分たちの思いにまっすぐ、奇跡を信じて突き進んでいく。



坂口安吾が随筆か何かの中で、

「親がなくても子は育つ、なんていうのは嘘だ。親があっても、子は育つのだ」

みたいなことを言っていて、それはつまり、「親でござい」と偉そうに子どもを指導したりすることは、実は子供のためになってやしないんだ、みたいなことだったと思うんだけど、この映画も同じことを言ってると思いました。



・・・あ、今調べてみたところ、「不良少年とキリスト」という随筆の中にありました。以下、青空文庫夜より引用しましょう。

 親がなくとも、子が育つ。ウソです。
 親があっても、子が育つんだ。親なんて、バカな奴が、人間づらして、親づらして、腹がふくれて、にわかに慌てゝ、親らしくなりやがった出来損いが、動物とも人間ともつかない変テコリンな憐れみをかけて、陰にこもって子供を育てやがる。親がなきゃ、子供は、もっと、立派に育つよ。
via:坂口安吾「不良少年とキリスト」


ちなみにこの随筆は太宰治が入水自殺をしたあとに書かれたもので、安吾と太宰は先輩後輩の間柄で、仲良しだったんですね。で、太宰についていろいろ書いていて、今読み返したけど、おもしろいです。わりと支離滅裂だけどね。あと語り口が、立川談志にそっくりですね。立川談志が、そっくりなのか。



まぁそれはともかく。映画の話に戻りましょう。



とにかくね、この映画に出てくる子どもたちの真っ直ぐさと、大人たちのふがいなさを見て思うのは、「大人になんかならなきゃいいのにね」ということです。子供の頃の心のままでいられたら、世界はもっと平和で楽しいよ。

大人なんて、ろくなもんじゃないよね。それは、なぜだろう。ひとつには、本来背負い切れないものを背負ってしまうからだろうか。子どもは、自分しか背負ってないからね。身の丈に合ってるんだろう。大人は、それこそ自分の子供も背負うし、仕事すれば会社の人間を背負うし、身の丈に合わないことをしているのかな。



「じゃあ背負うの辞めよう」と、言っても、いいのかな。難しいね。



背負うことをやめた大人は、きっと寂しく、みすぼらしいだろう。でも、その感覚自体が、今の時代にそう思わされているだけかもしれない。みすぼらしくてもいいじゃないか。そういう人生があってもいいのかもしれない。難しい。



たくさん背負える大人は、カッコイイだろう。でもそういうカッコいい大人は、それほどいないね。



背負おうとして、背負いきれず、ふがいない大人は、カッコ悪いけれど、カッコ悪くてもいいじゃないか、という考え方もある。背負おうとしているなら、いいじゃないか。背負うことをやめさえしなければ、負けない。戦っている間は、ひとは負けないのだから。



「背負う必要のない子ども」という存在は、ある種のユートピアとして、そこにあるのかもしれない。

でも、大人がそれを求めるのは、やっぱり少し違うのかな、と思う。



「奇跡」のラスト、子どもたちは少し大人になっている。その先、10年後、20年後に待っているのは不甲斐ない大人の姿かもしれない。

それでもひとは大人になる。

好むと好まざるとにかかわらず、その歩みを止めることはできないのだ。
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