スポンサーサイト このエントリーをはてなブックマークに追加
-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 |
『愛してる』が溢れて『嫌い』が消え去った世界は本当にハッピーでしょうか? このエントリーをはてなブックマークに追加
2011-11-16 Wed 23:42
「天空の城ラピュタ」という映画の中で、ヒロインのシータが、「バルス」という世界を滅ぼす呪文(というかラピュタが崩壊する呪文ですね)について、こんなことを言います。

シータ「絶対 使っちゃいけない言葉もあるの」

パズー「使っちゃいけない言葉?」

シータ「亡びのまじない。いいまじないに力を与えるには悪い言葉も知らなければいけないって。でも決して使うなって」

映画「天空の城ラピュタ」より


この、「いいまじないに力を与えるには悪い言葉も知らなければいけない」っていうのは、

「要は『バルス』って言わせるための伏線でしょ?」みたいに感じていたりしたんだけど、今日なんかの歌を聴いていたら、

『誰かを愛しているという気持ちでみんながいつもいれたら、ひとを傷つけるような言葉はこの世になかったはずだ』

みたいなことを言っていて、なんかこの考え方に違和感があったのでちょっと書いてみます。



例えば「愛している」っていう言葉。これは言われたらうれしいですね。まぁ言われる相手によってうれしくない場合もあるけれど、それもつまり「うれしいはずの言葉をアナタからは聞きたくない」という意味なので、言葉自体はうれしいはずです。

じゃあ、世の中に「愛してる」が溢れて、その反対語としての「嫌い」がなくなったら、世の中は最高にハッピーでしょうか。

「そりゃあ全員が全員を愛しているとしたらそれはハッピーでしょう!」

というのもひとつの考え方ですが、「そうかなぁ」と思うんですよね。



全員が全員を愛しているとしたら、もう「愛している」というのはただただ当たり前の状態です。もう「愛している」は「生きている」とか「呼吸をしている」とかと一緒ですよ。「キミを愛してる」って言われたってうれしくも何ともない。

「キミを愛している」と言われてうれしいのは、その他大勢、自分以外の全ての人を愛していないからうれしいわけです。その意味で、「愛している」という言葉は、「愛していない」「嫌い」「どうでもいい」みたいな言葉があるからこそ意味がある。

これはシータが言った、「いいまじないに力を与えるには悪い言葉も知らなければいけない」っていうのとまったく同じことだと思うんですね。



「愛していない」「嫌い」「どうでもいい」という言葉が世の中にあることを知っているからこそ、「愛している」という言葉を使うことに意味がある。



そもそも言葉って、もともと混沌としている世の中を、そうやって区別することが真骨頂なわけです。区別をしないなら言葉って必要ないんですよ。

なんでもエスキモーの人々は「白」を表す言葉を数十種類持っているそうです。現代の日本だと、どのくらいでしょうね。クリーム色くらいまで白に含めるとしたら、ホームセンターのペンキコーナーなんか見ると、5,6種類あるでしょうか。メーカーによって名前が違うぞ、とか言い出すときりがないんですけど、それは同じ色を別の名前で呼んでるという側面もあるので細かいことは気にしないことにしましょう。



言いたいのはつまり、区別する必要のあるところに言葉は生まれる、ということです。人の脳みそがここまで進化できたのは、言葉を発明して、いろいろなことを区別することができるようになったからなんじゃないでしょうか。



だから最初に言った歌詞の内容は、

『誰かを愛しているという気持ちでみんながいつもいれたら、ひとを傷つけるような言葉はこの世になかったはずだ』

ではなくて、

『誰かを愛しているという気持ちでみんながいつもいれたら、ひとを傷つけるような言葉はみんな使わなくて済んだはずだ』という感じになるはずです。

言葉自体は微妙な違いですけど、世界観はまったく異なります。



悪い言葉は、世の中からなくしてしまってはダメで、使われないけれどすべての人々の心に仕舞ってないといけない。



どんな人間関係でも、心では思っても決して口には出せない言葉というものがあるものです。人はそういう言葉を心に仕舞って生きなければならなくて、そうやって生きることで自分が発する「いい言葉」に力がこもってくるのかもしれません。

別窓 | 考えたこと | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<昨日更新できなかったワケ | 「おもしろがり屋」樋口サトシのブログ | モモチョキライブペインティング映像♪>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
| 「おもしろがり屋」樋口サトシのブログ |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。