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『好き』であることを隠さない勇気 ~ほぼ日『スケッチトラベル』糸井さんと堤大介さんの対談を読んで このエントリーをはてなブックマークに追加
2011-10-19 Wed 20:09
数日前から連載が始まっていて、今日最終回を迎えた連載。

ほぼ日の「スケッチトラベル」という、糸井さんと堤大介さんの対談が非常に面白かったです。この堤さんの生き方というのは、現代人の理想なのでは? と思うほど。



ざっと堤さんのプロフィールを紹介しておくと、1974年生まれのイラストレーターで、かのピクサーで「トイ・ストーリー3」のアート・ディレクターなどを務めるすごい経歴の持ち主なんですが、そこに至る経緯はなかなか風変わりです。

というのも、彼は18歳でアメリカに渡ろうと決心するまでは、野球しかやってない「野球バカ」だったらしいのです。絵も描いていなければ、英語の勉強すらしていない。

しかも、アメリカに行ったのも、絵の勉強をするため、ではなかったそうで、「とにかく単位を取らなきゃ」と思って取った授業が「絵のクラス」。

そこで絵を描いて、まわりに褒められているうちに絵に夢中になり、それから美大に編入。そこでは誰よりも絵が下手だったそうですが、どんどん上達していったそうです。

彼曰く「だって、絵が好きなんですから」



この、「自分がそれを好きだから」ということを人生の中で最も重要な軸として据えることができることは、何にもまして強力なことなんですね。

堤   20代の若い子たちには
    「遊びだからって
    真剣にやらないのはダメだ」って言ってます。

    「遊びだからこそ、真剣にやれ。
    好きなことを一生懸命やれなかったら、
    社会に出てから
    何も一生懸命になんかできない」って。

    なかなか、わかってもらいにくいんですが‥‥。

糸井  「人は、何かを、遊びの過程で覚えていく」って
    吉本隆明さんが言うんですけど、
    そのリアリティは、経験したらわかるんですよね。

堤   ええ、ええ。

糸井  つまり「遊べ!」ってことなんですよ。

    ようするに、
    「おもしろいから、寝られないんだ。
    大好きだから、止められないんだ」
    なんです。

堤   はい、そのとおりだと思います。

糸井  そして「もうダメだ」と思うときが
    いちばん「伸びる」ときでもあって。

堤   はい、それも、本当にそうです。

    「もうだめだ」というときに止めちゃうのか、
    「オレは、こんなに絵が好きなんだから、
    この苦しみを乗り越えるくらいは
    たいしたことない」って思えるか、どうか。

糸井  「こんなに好きなんだから、
    何かあるはずだ」って思えるわけですよね。

    これ‥‥伝わってほしいなぁ。


「好きこそモノの上手なれ」とか、「継続は力なり」みたいなことわざや教訓がありますが、そうした言葉の根っこにあるのはこうした事実なんじゃないかと思うんです。

好きなことでも仕事でも、やっているうちに自分の限界に近づいていくのは当たり前のことです。そこで限界にぶつかったときに、「もうダメだ」「ここで限界を迎えるなんてオレにはこの仕事は向いてない」と諦めるのかもうひと踏ん張りできるのか。

きっと、そんなときにがんばった「ひと踏ん張り」の経験を積んでいけばいくほど、その仕事をより好きになっていくんじゃないでしょうか。



さて、そんな堤さんが4年半続けてきたのがこの連載の表題ともなっている「スケッチトラベル」。

これは何かというと、世界中の著名な絵本作家やイラストレーターなど総勢71名の絵を集めたスケッチブック。ちなみにラストを飾っているのは宮崎駿監督です。

・・・と聞くとただの豪華なイラスト集のようですが、このスケッチブックが変わっているのは、すべて直筆で描かれていて、しかも作家から作家へずっと手渡しでつながっていっていること。そこに絵を描くことは、後になればなるほど、単に1枚のイラストを描く、ということとは異質の体験であったはずです。下世話な話、誤って水でもかけてしまったらすべてが台無しです。

そしてこれは、仕事でもなんでもなく、堤さんにとっては壮大な「あそび」でした。この企画の着地点としては「ラオスに図書館を建てる資金を作る」ことになりましたが、それすらも「この企画をすすめるにあたって、お金との関係を断ち切るために手っ取り早かったのがチャリティーにしてしまうことだった」と、後付であったことを隠しません。

つまり彼にとっていつも最重要なのは、「自分が好きなことをやること」なんですね。

堤   ピクサーでやっている仕事のほかに、
    お金にならない‥‥といいますか、
    ただ単に「好きだから」という理由だけで
    やるようなことがないと‥‥
    つまり、本業以外のところで
    新鮮なインスピレーションを得ていないと
    ピクサーでも
    ちゃんとした仕事はできないんです。

糸井  うん、それは、わかる。

堤   つまり「スケッチトラベル」をやることで、
    ピクサーの仕事のクオリティも
    よくなってくるんです。


自分が「好き」と思う気持ちを隠さない、ごまかさない、真正面から受け止める。

これは実はとても怖いことです。なぜなら、「好き」になる対象は常に自分の外にあるもので、自分の外にあるものというのは常に自分を裏切る可能性があります。「好き」という気持ちをもし受け止めてもらえず、失恋してしまったら…。その恐怖に耐え切れず「好き」という気持ちを表現することをためらった経験が、ない人なんているのでしょうか。

でも、そこでもう一つ勇気を振り絞ることが重要。そういうこと堤さんは教えてくれているように思います。



最後に。

堤さんがこの「スケッチトラベル」を紹介するために作ったという予告編のような映像。これが本当に素晴らしくて、感動してしまいます。光の表現や色使い、登場人物(?)の表情のユーモアといった技術的な部分がすばらしいのはもちろん、ここに表現された「思い」が心をうつんだと思います。

そして最後に出てくる大男は、宮崎駿監督なんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

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